壁掛けCD無印良品の店を見ていたときのこと。家電商品もいくつか置いている。ふと目にとまったのが、壁掛け式のCDプレーヤー。すごくシンプルなデザインだ。壁にあてるようにCDをセットし、そのままCDが回転する。カバーも何も無く回っている様が丸々見える。

似た様な形状の商品はいくつかあるが、あまりにもシンプル。さて、スイッチはどこにあるのだろうと思って探してもみつからない。
説明書きを読んでみてなるほどと思った。下に垂れているコードを引くと引くと再生が始まるのだ。展示されているのを見ているときは電源コードのように見えてわからなかった。紐を引くと回転する様は換気扇を思わせる。

BGMを流すことに特化したデザインなのであろう。機能をしぼりこんだからこそ成し得たこの操作系。

現在のDVDやらPCやらはまだまだ操作が難しくて使いにくい、という議論がある。指を差しただけで操作できる腕に装着するリモコン、目で動かすマウス、なども研究されている。昔からあるドアに近づけば開く自動ドア、受話器をあげれば通話可能となる電話機、といったシンプルな操作系に少しでも近づきたいという。

以前読んだ新聞記事におもしろいものがあった。マウスのコピー&ペーストのようなものだが、情報を”スポイトで吸い取る”ように扱う、というものだ。350mlのペットボトルに近い形状。例えば聞きたいCDに向けて”吸い取る”操作を行う。そしてCDプレーヤーへ向けてその情報を発信(発射?)する。すると音楽が鳴り出す、といったもの。

面白いのは、情報はそのスポイトにいくつか溜められるのだが、情報が多くなるほどそのスポイトが”固くなる”というのだ。情報の量を感覚的に感じとれるところが非常に興味深い。

こういったヒューマンインターフェースに関する研究はもっと進めていっていただきたい。機械はもう1歩人間に近づけるはず。

ところで冒頭のCDプレーヤー、早送りやら曲の選択やらはできない。シンプルなのはいいが忙しい人はCDの最後の曲を聞くことができないかも。(後日、ネットで調べてみたら、早送り、巻き戻しのボタンは上部にあるようですね。気が付かなかった。ただ、換気扇をイメージしてちょっと高いところに設置しちゃうとボタンが押しにくいかもしれません。)

似た商品がないかと探してみたがなかなか無い。ちょっと違うがお風呂で使えるように防水タイプで以下のような商品があった。
TWINBIRD 防水CDプレ-ヤ- うたい放題 AV-9159PW