仕事でのプレゼンや、テレビ番組のニュース解説、企業の社長挨拶文等、「何かを人に伝える、説明する行為」はいくらでもある。説明を実のあるものとするためには、話す側がいかに要点をおさえてわかりやすく話せるかが重要だ。

「聞き手が何を聞きたいか」または「話し手は何を伝えたいか」を考えず、ただ「言いたいこと」を一方的に話すケースがある。相手に何かを伝えたい、理解してもらいたい時には、当然ながらわかりやすい説明が必要なのだ。

わかりにくい説明のひとつに「言葉がわからない」「やたらと英語・カタカナ語が出てくる」というものがある。

IT用語、ビジネス用語には流行りのカタカナ語が常にあり、むやみにこれを使う事でなんだかもっともらしい説明をしたような気になっているプレゼンや説明が少なくない。今はこれを言っておけばそれっぽく聞こえるだろうというものだ。

今だと『コンプライアンス』なんて言葉が魔法の言葉のようにまかり通っている企業もあることだろう。

聞いているほうも、なんか知らないと恥ずかしいのではという思いもあり、わかったふりをしてしまったり。これではお互い思いが伝わらないままになってしまう。

誰にでも”わかりやすく”伝えるということは大変だ。言葉を選び表現を考え。時間も労力もかかる。難しい言葉を使えばいいわけではない。いかにうまく意味を伝えられるかが腕なのだ。利いた風な言葉に逃げてしまうのは少々安易だ。便利な言葉を振りかざすだけなのは「子供だまし」ならぬ「大人だまし」だと言えよう。


こどもだまし【子供騙し】
1.子供をすかしだますこと。
2.子供をだますような見えすいたつくりごと。
         〜広辞苑〜